マッコウクジラの話

マッコウクジラの印鑑、マッコウクジラは(抹香鯨は、偶蹄目(鯨偶蹄目とする説もあり)マッコウクジラ科マッコウクジラ属に分類されるクジラ類。

本種のみでマッコウクジラ属を構成する。 ハクジラ類の中最も大きく、歯のある動物では世界最大で、巨大な頭部形状が特徴である。

下顎(したあご)に20-26対の円錐形の歯を有する。それぞれの歯は約1kgもの重量を持っている。 丸呑みが可能なイカ類を食べるために歯は不要と考えられており、

本種が歯を備えている理由ははっきりとは分かっていない。歯を持たないにもかかわらず健康に太った野生の個体も、実際に観察されている。

現在では、同種のオス同士で争う際に歯が使用されるのではないかと考えられている。この仮説は、成熟したオス個体の頭部に見つかる傷の形状が歯形にあっていたり、

歯が円錐形で広い間隔を空けて配置されている理由も説明できる。上顎の中にも未発達の歯が存在するが、口腔内まで出てくることはまれである。

似た食性を持つハナゴンドウもマッコウクジラと同じく下顎にのみ歯を有している。この種はマイルカ科に属すが、多くの部分でマッコウクジラと酷似している。

近年の研究により、子を海面に残したまま深海へ獲物を獲りにいった親が、捕らえた獲物を子の餌としてくわえたまま持ち帰る姿が確認されている。

映像に収められているものはダイオウイカで、一匹丸ごとではなく、一部だけを持ち帰ってきた。

これにより、歯の存在理由が獲物をかみ切ること、深海から海面へ運ぶときの滑り止めなどとしての仮説も出てきた。